見つけたのは、恋ではなく、癒やしだった――。
失恋の痛みは、時に想像以上に深く、心にぽっかりと穴を開けます。佐伯は、気になる同僚・大川さんが既に同棲していることを知り、深く落ち込んでしまいました。そんな彼のそばには、いつも後輩のしおんがいました。言葉多き慰めではなく、ただそこにいる温もり。そして、いつものように二人の間には、身体で分かり合う時間が流れ始めます。
この作品『この気楽な関係を永遠に』が描き出すのは、恋人未満でありながら、どこか恋人以上にも思える、曖昧で官能的な関係性の煌めきです。作者・千氏夜によるフルカラー44ページの世界は、セフレという便利な関係に潜む、揺らぎ始める感情の機微を、優しくも濃密に映し出します。読者からは「居心地いいなら付き合っちゃえばいいのに…付き合うと色々ややこしいのだろうなあ」という共感と、「束縛も煩わしい事も無い世界なんて素敵」という羨望の声が寄せられています。確かに、しがらみのない自由な関係は、現代の煩わしさから解放された理想郷のようにも映るでしょう。
しかし、物語はそこで終わりません。恋愛感情は一切ないはずの、気楽な関係。その確固たる前提が、しおんの一挙手一投足、佐伯を見つけるその眼差しのうちに、少しずつほころびを見せ始めます。巨乳と描かれるしおんの身体は、単なる官能の対象ではなく、無償の癒やしと深い慈愛に満ちたものとして描かれます。求め合う身体の絡み合いのなかで、そっと忍び寄るのは、もはやセフレの枠を超えた、甘く切ない恋心なのかもしれません。
フルカラーの美麗な絵柄が、二人の肌の温もり、吐息の湿り気、切なさと快楽が入り混じった表情の変化を、これでもかとばかりに惜しみなく提示します。44ページというコンパクトなページ数に、認識の変化という劇的なエッセンスが凝縮されているからこそ、読後には「こんな関係、羨ましい…」という感想と同時に、じわじわと胸を締め付けられるような切なさが残るのです。傷ついた男を包み込む、優しくも大胆な後輩の愛情譚。この「気楽な関係」の行く末を、あなた自身の目で確かめてみませんか?