シュールレアリズムとは、一見すると荒唐無稽(こうとうむけい:わけがわからない)だけれど、実際には現実の世界に影響を与えていることに光を当てて描く芸術のことをいいます。
例えば、ピカソの絵などはシュールレアリズムに影響を受けているといわれます。
ピカソの絵は一目見ると子供が描いたような絵ですが、よく見ると現実世界の特徴をよくとらえた表現となっているのです。
この記事では、シュールレアリズムの意味について具体的にわかりやすく説明します。
シュールレアリズムに該当する絵画や文学作品・映画などについてもを具体的に紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
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シュールレアリズムの意味を簡単解説!
私たちの生活でも「シュールな表現」とか、「シュールが売りの芸人」などなど、シュールという言葉が普通に使われますよね。
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この「シュール」という言葉は、もともとはシュールレアリズムの略なのです。
ひと言でいうと、シュールレアリズムとは「超現実(現実を超えた存在)を描くこと」と言えるでしょう。
シュールレアリズムは、フランスの芸術家であったアンドレ・ブルトンが、1924年にシュルレアリスム宣言をしたことに始まる芸術運動のことを言います(シュルレアリスムはフランス発音なので、一般的な英語発音でシュールレアリズムといわれます)
シュールレアリズムは当初は美術や文学に適用される考え方でしたが、その後、芸術全般に渡って後世に多くの影響を与える考え方となっていき、「シュールな表現」という言葉につながっていきました。
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シュールレアリズムとは具体的にどういう表現をいうのか?
「夢と現実の矛盾した状態を肯定すること」がシュルレアリスムであるとアンドレ・ブルトンは言っています。
フランス語の「シュル=超」という接頭語と「レアリズム=写実主義」という単語を組み合わせた言葉であるシュールレアリズムは、日本では超現実主義と訳されることもあります。
シュールレアリズムにおいては、その多くの芸術が現実を無視したかのような世界を表現しています。
まるで夢の中をのぞいているかのような独特な表現技法が特徴といえるでしょう。
シュールレアリズムが表現する非現実感は見る人に混乱をもたらしたり、不思議さをもたらします。
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シュールレアリズムに影響を受けた画家は?
シュールレアリズムは、多くの画家に影響を与えました。シュールレアリズムに属する代表的な画家としては、サルバドール・ダリや、ルネ・マグリット、エドガー・エンデ、ピカソなどを挙げることができます。
シュールレアリズムに影響を受けた画家たちは無意識の世界を表現しようとします。
そのため、彼らの描く絵画はありえない組み合わせや不条理な世界が表現されています。
シュールレアリズムの影響を受けた文学は?
シュールレアリズムの影響を受けた代表的な文学作品と言えば、マルセル・エイメの『壁抜け男』です。
シュールレアリズムから影響を受けた作品らしく、現実では起こりえない壁抜けを行うことができる主人公が登場します。
日本においては、安倍公房(あべのこうぼう)もシュールレアリズムの影響を受けた作家として広く認知されています。
安倍公房と言えば、『砂の女』や『襞』などが代表的な作品ですが、彼は日本の文学賞である芥川賞も受賞しています。
このように、シュールレアリズムが影響を与えたのは絵画だけではなく、多くの文学にも影響を与えているのです。
現代においては、シュールレアリズムに当たる文学のことを「幻想文学」と呼ぶこともありますが、その主な特徴は、主人公がありえない設定となっていることです。
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シュールレアリズムの影響を受けた映画は?
シュールレアリズムの影響は絵画や文学だけに留まらず、映画作品にも大きな影響を与えました。
ルイス・ブニュエル監督の『アンダルシアの犬』がシュールレアリズムの最も代表的な映画です。
この映画は、夢や無意識の世界を描いています。
観客は、描かれている映像の意味をがわかりそうでわからない状況におかれることから、それがシュールレアリズムの映画作品の魅力となっています。
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まとめ
今回は、シュールレアリズムについて解説しました。
本文で紹介しましたが、シュールレアリズムの考え方は後世の芸術にも多大な影響を与えた考え方なので非常に重要です。
シュールレアリズムの考え方がよくわからなかった方はぜひ参考にしてみてくださいね。
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