シュールとは、ごく簡単にいうと「常識的には考えにくいが、よく考えたら起こり得ること」をあえて表現することをいいます。
一見、「そんなことありえないでしょ」ということでも、よく考えたら起こる可能性があることを、あえてその部分にフォーカスして表現するということですね(「まったくあり得ないこと」を表現しているのではない点に注意してください)
この記事では、シュールの意味についてくわしく解説していきます。
シュールな表現の具体例や、シュールな表現が使われるようになった背景についても紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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シュールの意味を簡単にわかりやすく解説!
シュールとは、「非現実的な・現実離れした・風変わりな」を意味する言葉です。
上でも少し説明しましたが、「まったく意味がわからないこと」を表現するだけではシュールといえない点に注意してください。
常識的に考えると理解できなけれど、違う視点から見たらあり得ることである場合に「シュール」という言葉が使われます。
具体例で考えるとわかりやすくなるので、以下ではシュールという言葉の具体的な表現について紹介しましょう。
シュールな表現の具体例①
例えば、「ひとは死んだ後、空中から自分を見ることができる」というような表現が小説などで使われることがありますよね。
死んだ後のことは、普通誰も知ることができないと考えます。
ですが、「実際に死んだことがある人」はこの世の中に1人もいませんから、ひょっとしたら現実にそのような状態になる可能性はあるわけです。
もし空中から自分をみることができるとわかれば怖いと感じるでしょう。
このような状況を描いた映画や絵画はシュールな芸術と呼ばれます。
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シュールな表現の具体例②
「現実を、あり得ないかたちで皮肉る」という表現方法もよく用いられます。
例えば、「芸術家が自分の作品をオークションの場でビリビリに破いた」光景を想像してみて下さい。
常識的に考えれば、芸術作品は芸術家にとってとても大切なものですから、ありえないことですよね。
しかし、その芸術家は芸術作品があまりに現実離れした価格で取引されているという光景を皮肉って、その作品をビリビリに破いて、現実世界で起こったことを皮肉っているのです。
シュールな表現の具体例③
「実際に起きているが、常識的でない風景」もシュールな表現としてよく用いられます。
例えば、「犬が静かに海を眺め、考え事をしている風景」は、常識的に考えれば「犬が人間みたいに考え事をするなんてありえない」と感じるでしょう。
しかし、犬がどのような感情を持っているか?は犬でない人間にはわかりませんから、ひょっとしたらそういうことも起きているかもしれないわけです。
このように、「実際に起きているが、常識的でない風景」もシュールな表現として用いられることがあります。
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シュールの語源
シュールの語源は、「シュールレアリズム」というフランス語の言葉です。
シュールレアリズムは、20世紀前半に人間の無意識や夢といった世界を描こうという芸術運動として始まりました。
日本においては、シュールレアリズムは「超現実主義」と訳されています。
シュールレアリズムの考え方は絵画だけではなく、文学作品や映画作品にも大きな影響を与え、現在では政治や社会一般にも影響を与えており、私たちも知らず知らずのうちにその影響を受けています。
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まとめ
今回は、シュールという言葉の意味について解説しました。
本文で紹介しましたが、シュールは「常識的にはありえないけれど、よく考えたらありえる状態」を使って、その表現を見る人に皮肉な感情や、意外だけどなんだか納得してしまうような感情を感じさせることを言います。
最近では日常においても使われる言葉となっているので、正しい意味を理解しておくことは重要ですね。
シュールって最近よく聞くけど、具体的にはどういう意味なの?と思っていた方は、今回の内容をぜひ参考にしてみてください。
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