「忖度(そんたく)」とは、簡単に言うと「人の気持ちを察して行動すること」です。
最近では国会質問などでも「誰かに対して忖度があったのでは?」といった発言が出てきて、この言葉が話題になっていますよね。
この記事では、忖度という言葉の意味について、具体的な事例を紹介しながらわかりやすく解説します。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
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忖度とは?簡単にわかりやすく解説!
忖度のそもそもの意味は、「他人の気持ちを思いやって、相手のいごこちが良いように配慮してあげること」を言います。
たとえば、会社であれば上司が何をいいたいのか、主旨や思いを察して行動しなければならないときってありますよね。
会社で部長・課長・ヒラ社員の3人がいたとします(部長>課長>ヒラ社員の順番で偉い)
ヒラ社員が部長の前で何か初歩的なミスをしたときに、一番偉い部長がわざわざヒラ社員に細かいことまで指導するのはちょっと面倒なこともあるでしょう。
そういうときに、課長は部長の気持ちを「忖度」して、部長が何か言う前にヒラ社員に指導するといった具合に使われるわけです。
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忖度は政治用語ではない
モリカケ問題に関連して、政治の世界で「忖度」が話題になりました。
あの場合は、政治のトップにいる人の気持ちを周辺のものが察して、トップの都合のよいように「忖度」したのではないかと問題になったのです。
本来は、国や国民にとって何が大事かが最優先なのに、政治家に対する「忖度」があるのはおかしいというわけです。
忖度って悪いことなの?
「忖度」は、政治家の姿勢としておかしいというところで話題になったので、どうしても悪いイメージがありますよね。
しかし、もともと忖度は政治用語ではありませんし、悪いことではありません。
むしろ、日本人らしい思いやりの気持ちが表れる好ましい行動であるのが本来なのです。
自分の気持ちを忖度してもらえることはうれしいことですし、忖度をきちんとできる人間は優秀な人間と評価されるのが本当の在り方といえるでしょう。
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「忖度」の使い方と例文
忖度という言葉は、日常の話し言葉として使うことはあまりありません。
しかし、書き言葉としては以下のような使い方がされるので、いくつか例文を紹介しましょう。
忖度の例文
ビジネス場面では、上司から細部にわたる指示がなくても常日頃の発言から思いを汲み取ることも求められます。
この文例は、まさに上司の求める意向を汲み取って企画をまとめたと言っています。
この表現は、上位者の気持ちを汲むことが慣例的になっていることを「忖度文化」と言っています。
暗に、忖度を偏重することはよくない文化だと、皮肉にも取れる言い方ですね。
つまり、「忖度」は前の例では良いことだが、程度の問題だというわけです。
国会質疑で話題になった「忖度」は、まさにこの「忖度政治」に対する警鐘をならしたものです。
政治は誰のためにあるのか、良く考えようよという思いを込めた言葉です。
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忖度と配慮の違いは?
ひと言でいえば、忖度は配慮より「推測」が深いといえます。
というのは、忖度が「こころの中を推し測る」のに対して、配慮は「心配り」の意味があります。
つまり、配慮はこころの深いところより、気遣いや気配りといった浅い部分で反応し行動するときに使うのが特徴です。
忖度のその他の類語
忖度には、その他よく似た意味をもつ類語があるので紹介しましょう。
斟酌(しんしゃく)
相手の心情を推察するという意味では「忖度」と同じです。
しかし、斟酌の語源は「分量をはかって汲むこと」なので、加減を調整するニュアンスがあります。
推測(すいそく)
こちらは文字通り「相手の気持ちを推し測る」ことです。
忖度は次への行動につながりますが、推測は推し測るところで留まっているという点で少し意味に違いがあります。
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まとめ
今回は、「忖度」という言葉のについて解説しました。
この言葉はニュースなどで話題になりましたが、日常生活の会話の中ではあまり使いません。
しかし、正しい意味と使い方を覚えておくことは重要です。
決して悪い意味だけをもつ言葉ではないので、正しく理解して使うことが重要ですね。
ぜひ参考にしてみてください。
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