韻を踏む(いんをふむ)とは、文章の中で同じ音となる言葉を繰り返して使うことです。
例えば、「今日を愛するLION」というライオン株式会社の企業フレーズがあります。この場合、「愛する」の「アイ」と「LION」の「ライ」の音が「ai」となって同じですよね。
韻を踏んでいる例
「今日を愛するライオン(ライオン株式会社のCM)」
※愛するの「あ・い」という発音と、LIONの「あ・い」という発音をあわせることで韻を踏んでいます。
このような形式の文章が「韻を踏んだ文章」といわれます。
この記事では韻を踏んだ文章についてくわしく解説するとともに、韻を踏んだ文章を実際に作ってみたい方向けに韻を踏むコツについても紹介します。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
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「韻を踏む(いんをふむ)」の意味
韻を踏むとは、例えば「インテル 入ってる」というような同じ音の言葉を続けることで、文章にリズム感を与える方法のことです。
韻を踏んでいる例
「インテル 入ってる」(インテルのCM)
https://youtu.be/NYwSPiMo2Tg?t=26
ここで「同じ音」というのは、ア(a)イ(i)ウ(u)エ(e)オ(o)の「母音」のことをさします。
「インテル 入ってる」では、「インテル」の「テル」の音が(eu)に、「入ってる」の「てる」の音が(eu)にそれぞれ同じになっていますよね。
さらに、(eu)の音が別の音「イン」と「入っ」を間にはさんで続けられていることで、文章に一定のリズムが生まれ、それを読む人の心を惹きつける効果をもつわけです。
韻を踏む言葉を効果的に使うことで印象的な文章を作ることができるのですね。
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「うまい!」といわせる韻を踏むコツ
もっともわかりやすい「韻を踏むコツ」は、文章の最後に来る言葉の音をそろえることです。
この点について、みんなが知っている童謡を例に解説します。
韻を踏むコツ
文章の最後に来る言葉の音をそろえる
みんなが知ってる童謡の歌詞で解説!
童謡には韻を踏んでいる歌詞がいくつかあります。
ここでは、「線路は続くよどこまでも」と「春の小川」を例に引いて解説していきます。
韻を踏んでいる例
- 線路は続くよどこまでも
- のをこえ やまこえ たにこえて
※この歌詞では、「のをこえ」の「え」、「やまこえ」の「え」「たにこえて」の「て」が韻を踏んでいる箇所になります。
「のをこえ やまこえ たにこえて」の最後に来る音の部分で、「こえ・こえ・えて」と「e(えの母音)」が続いていますよね。
これによって歌詞に一定のリズムがつき、読む人の目の前を景色が次々と流れていく感じを思い起こさせる効果を演出しています。
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韻を踏んでいる例
春の小川は さらさら いくよ(~中略)
- 咲けよ咲けよと、ささやきながら
- 遊べ遊べと、ささやきながら(2番)
この歌詞では、「咲けよ咲けよと」と「遊べ遊べと」が韻を踏んでいる箇所になります。
「咲けよ咲けよと」の「さ」が(a)「と」が(o)、「遊べ遊べと」の「あ」が(a)「と」が(o)となっていますね。
このことによって歌詞にリズムが生まれています。
違う言葉を同じ母音の音を使って繰り返すことで韻を踏むことができるのですね。
語尾をあわせるだけなので、比較的簡単な方法といえます。
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最近の曲の歌詞で解説!
サザンやミスチルといったグループの歌詞には韻を踏んだ表現がちりばめられています。
サザンオールスターズの「愛の言霊」には、次のような歌詞が出てきます。
- 生まれく抒情詩(せりふ)とは
- 蒼き星の挿話(そうわ)
「とは」は「towa」と読むので(oa)の音に、「挿話」は「sowa」と読むと(oa)の音になります。
(oa)の音で韻を踏み、リズムを作っていますね。
ミスターチルドレンの「名もなき詩」にも同じ韻を踏んだ歌詞があります。
- こののど切ってくれてやる
- オーダーリン 僕はノータリン
- 大切なものをあげる
「くれてやる」「あげる」の「る」が(u)の音、「darlin(ダーリン)」「ノータリン」の「リ」が(i)の音でそれぞれ韻を踏んでいます。
ここでご紹介したのは、韻を踏んでいる歌詞の例としてもっともわかりやすい部分です。
韻を踏むことで歌詞の内容だけではなく、その部分のメロディーも強く印象付けることができるのですね。
サザンやミスチルの曲が親しまれているのはこんなところにも理由があるのかもしれません。
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まとめ
今回は韻を踏むについて解説しました。
本文で紹介しましたが、韻を踏むことで読みやすく印象深い文章を作ることができます。
これは歌を作る際にも有効で、詩の内容だけではなく、メロディーも印象付けることができます。
また、韻を踏むことで、詩の印象を強くすることができるため、自分の思いを直接に訴えるラップの歌詞を作る時にも、よく使われています。
文章を書く際にはぜひ使ってみてください。
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