オリンピックが2020年に東京で行われることになり、今日本は盛り上がっていますね。
しかし、オリンピックは昔から行われていますが、いつどこからやるようになったのでしょうか。
世界史でオリンピックの始まりは習いますが、くわしい歴史は教えてくれませんよね。
この記事では、オリンピックの歴史について簡単に解説します。
東京オリンピックをよりいっそう楽しむために、ぜひ参考にしてみて下さいね。
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オリンピックの歴史はいつ、どこから始まったの?
オリンピックはいつ、どこから、何のために始まったのでしょうか。
オリンピックの始まりを簡単に紹介します。
オリンピックの始まりは古代ギリシャから
オリンピックの元になるお祭りは、今から3000年くらい前のギリシャで生まれました。
生まれた場所はギリシャにある「オリンピア」という場所です。
「オリンピック」という名前はこの場所の名前が由来なのですね。
お祭りが行われるのは4年に1度で、今のオリンピックもこれに合わせています。
このお祭りは「コロッセオ」という、「コロシアム」の元になった丸い闘技場で行われました。
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オリンピックに出られるのは男性だけだった
古代で行われていたオリンピックは、男の人しか出ることができませんでした。
その上ギリシャ語が話せる人だけなので、話せない外国の人や奴隷は出られません。
しかも、参加する人は全身すっぱだか!
どうしてそんなことになっていたのでしょう。
とても気になるところですが、実は今もはっきりとした理由は分かっていません。
女性は観戦もダメだった
一方、女の人はオリンピックを見ることすら禁止されていました。
結婚していない人なら良いだとか、神様に仕える女性なら良いとも言われていますが、正しいことは分かりません。
女性がオリンピックを見てはいけなかった理由も分かっていません。
ですがはだかの男の人がたくさん出るお祭りを女性が見るのは、色々と問題があったのでしょうね。
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古代のオリンピックは神様のためのお祭りだった
オリンピックは、「ゼウス」という神様のためのお祭りでした。
ゼウスはギリシャ・ローマ神話に登場する一番偉い神様です。
ゼウス以外の他のギリシャ神話の神様のためのお祭りでもあります。
ギリシャの人々はこの神話に登場する神々が町を守ってくださっていると信じていました。
オリンピックは神様が関わる宗教の行事だったのですね。
これを難しい言葉で「宗教行事」と言って、クリスマスや初もうでと同じようなものです。
オリンピックのためなら戦争も中断
古代ギリシャは戦争をよくやっていましたが、オリンピックが開催される期間中は戦争でさえも中止されました。
敵同士でも同じコロッセオで競技をしていたのです。
昔の人たちは今よりもずっと神様を深く信じていました。
そのため、神様にささげるお祭りよりも戦争を優先させるなんて、当時ではありえなかったのでしょう。
オリンピックが「平和の祭典」と言われるのはこのことが由来です。
しかし、近現代になってから開催されたオリンピックでは、戦争でオリンピックが中止されたことが2回もあります。
古代に行われたオリンピックの種目は?
古代のオリンピックで行われていた種目は、競走だけでした。
「競走」を簡単な言葉で言うと、かけっこのことですね。
今では水泳やスケートといったたくさんの種目がありますが、大昔のオリンピックはとてもシンプルなお祭りだったのです。
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どうやって今のオリンピックになったの?
今夏と冬で行われているオリンピックは、今から120年ほど前に始まった「近代オリンピック」から続いています。
大昔のオリンピックと、現在行われているオリンピックとでは競技種目や開催の目的が大きく違うため、「近代オリンピック」と読んで古代のオリンピックと分けているのです。
古代のオリンピックから、どうやって現代のオリンピックになったのでしょうか。
近代オリンピックとは?
近代オリンピックは、今から100ほど前にピエール・ド・クーベルタンというフランス人が始めました。
この「近代オリンピック」が、現在まで続いているオリンピックです。
ギリシャのコロッセオだけで行われた古代オリンピックとは違って世界中の人が参加し、色々な国で行われるようになります。
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最初の近代オリンピックも出られるのは男性だけだった
ギリシャで行われた初めての近代オリンピックも、古代と同じように男性だけしか出られませんでした。
古代オリンピックが男性だけだったのでそれに合わせたのです。
しかし、フランスで行われた第二回目の近代オリンピックからは女性も参加できるようになりました。
冬のオリンピックが生まれたのは最近のできごと
今は冬にもオリンピックが行われていますが、冬のオリンピックが始まったのはとても最近のことです。
始まったのは今からたった90年くらい前で、まだ100年も経っていないのです。
初めての冬のオリンピックは、フランスのシャモニーで実験のような形で行われました。
当時は「冬にオリンピックなんてできるのか」ととても心配されましたが、無事成功に終わり、晴れて冬のオリンピックも開催されるようになりました。
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近代オリンピックになって競技種目も変化
古代オリンピックの種目は競歩だけでしたが、近代オリンピックになってからはたくさん競技種目が増えました。
第一回目の近代オリンピックは、次のような8競技(43種目)が行われました。
第1回近代オリンピックの8競技
- 陸上
- 水泳
- 体操
- レスリング
- フェンシング
- 射撃
- 自転車
- テニス
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このほかにヨットも予定されていましたが、天気が悪くて中止になってしまいました。
その後も競技種目は増え続け、現在は夏が26競技36種目、冬が7競技15種目になっています。
オリンピックの競技に「芸術」があった!?
第5回目のストックホルムオリンピックからは、絵や音楽のような芸術を競う競技も始まりました。
作品を作り、展示するまでが競技内容です。
しかし、採点がしづらいという理由で第16回目のメルボルンオリンピックからは作品の展示のみになりました。
そして現在は完全にスポーツだけになっています。
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戦争のときにはオリンピックはどうしていた?
古代オリンピックは「戦争よりオリンピックの方が優先」でしたが、近代オリンピックは残念ながら「オリンピックより戦争の方が優先」ということになってしまいました。
120年ほど前に始まった近代オリンピックですが、現在までに2度の大きな戦争が起こりました。
それが第一次世界大戦と第二次世界大戦です。
戦争で2回中止になったオリンピック
残念ながら、近代オリンピックは戦争で2回も中止になっています。
第一次世界大戦で第6回のベルリンオリンピックが、第二次世界大戦で第12回のヘルシンキオリンピックが中止になってしまったのです。
「平和の祭典」でありながら、世界はオリンピックどころではなくなってしまったのはとても残念なことですね。
古代ではギリシャ周辺の問題で済みましたが、近代オリンピックは世界中の国々が参加して行われるお祭りです。
当然、協力してもらう国の数がとても多くなっていますから、オリンピックを開催するのは昔よりも難しくなっているのです。
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近代から現代までのオリンピックの開催地一覧
近代オリンピックになってから、オリンピックは世界中の様々な場所で行われるようになりました。
2020年の東京オリンピックまで、開催地を夏と冬に分けて一覧で紹介します。
夏のオリンピック
- 第1回 1896年 アテネ(ギリシャ)
- 第2回 1900年 パリ(フランス)
- 第3回 1904年 セントルイス(スイス)
- 第4回 1908年 ロンドン(イギリス)
- 第5回 1912年 ストックホルム(スウェーデン)
- 第6回 1916年 ベルリン(ドイツ)※第一次世界大戦で中止
- 第7回 1920年 アントワープ(ベルギー)
- 第8回 1924年 パリ(フランス)
- 第9回 1928年 アムステルダム(オランダ)
- 第10回 1932年 ロサンゼルス(アメリカ)
- 第11回 1936年 ベルリン(ドイツ)
- 第12回 1940年 ヘルシンキ(フィンランド)※第二次世界大戦で中止
- 第13回 1944年 ロンドン(イギリス)
- 第14回 1948年 ロンドン(イギリス)
- 第15回 1952年 ヘルシンキ(フィンランド)
- 第16回 1956年 メルボルン(オーストリア)ストックホルム(スウェーデン)
- 第17回 1960年 ローマ(イタリア)
- 第18回 1964年 東京(日本)
- 第19回 1968年 メキシコシティー(メキシコ)
- 第20回 1972年 ミュンヘン(西ドイツ)
- 第21回 1976年 モントリオール(カナダ)
- 第22回 1980年 モスクワ(ソ連※今のロシア)
- 第23回 1984年 ロサンゼルス(アメリカ)
- 第24回 1988年 ソウル(韓国)
- 第25回 1992年 バルセロナ(スペイン)
- 第26回 1996年 アトランタ(アメリカ)
- 第27回 2000年 シドニー(オーストラリア)
- 第28回 2004年 アテネ(ギリシャ)
- 第29回 2008年 北京(中国)
- 第30回 2012年 ロンドン(イギリス)
- 第31回 2016年 リオデジャネイロ(ブラジル)
- 第32回 2020年 東京(日本)
冬のオリンピック
- 第1回 1924年 シャモニー(フランス)
- 第2回 1928年 サンモリッツ(スイス)
- 第3回 1932年 レークプラシッド(アメリカ)
- 第4回 1936年 ガルミッシュ・パルテンキルヘン(ドイツ)
- 第5回 1948年 サンモリッツ(スイス)
- 第6回 1952年 オスロ(ノルウェー)
- 第7回 1956年 コルチナ・ダンペッツオ(イタリア)
- 第8回 1960年 スコーバレー(アメリカ)
- 第9回 1964年 インスブルック(オーストリア)
- 第10回 1968年 グルノーブル(フランス)
- 第11回 1972年 札幌(日本)
- 第12回 1976年 インスブルック(オーストリア)
- 第13回 1980年 レークプラシッド(アメリカ)
- 第14回 1984年 サラエボ(ユーゴスラビア)
- 第15回 1988年 カルガリー(カナダ)
- 第16回 1992年 アルベールヒル(フランス)
- 第17回 1994年 リレハンメル(ノルウェー)
- 第18回 1998年 長野(日本)
- 第19回 2002年 ソルトレークシティ(アメリカ)
- 第20回 2006年 トリノ(イタリア)
- 第21回 2010年 バンクーバー(カナダ)
- 第22回 2014年 ソチ(ロシア)
- 第23回 2018年 平昌(韓国)
- 第24回 2022年 北京(中国)
こうしてみると、日本は1964年の夏の東京オリンピック、冬は1972年の札幌、1998年の長野オリンピックと、計3回開催していることがわかります。
冬はもう2回も日本でオリンピックを行っているのですね。
次回の2020年の東京オリンピックで、夏のオリンピックも2回目の開催になりますから、夏・冬・トータルで4回目の開催ということになります。
実は日本は、世界でも有数のオリンピック開催地なのです。
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まとめ
今回は、オリンピックの歴史について紹介しました。
現在のオリンピックは国や町をあげての一大イベントになっていますが、本当は平和の象徴です。
オリンピックで盛り上がるのも良いですが、古くからの歴史を忘れないようにしたいですね。
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