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フェーン現象とは何?しくみや台風との関係を簡単にわかりやすく説明!

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ニュースや天気予報などで「フェーン現象により気温が高くなり…」という話をよく聞きますよね。

台風が来るときなどにはフェーン現象が起きやすいのですが、「台風と気温にどういう関係があるんだろう?」と不思議に感じている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、フェーン現象が起きる仕組みについて、簡単に具体例をつかって解説しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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フェーン現象とは何?簡単にわかりやすく解説!

しめった空気が山を越えると、かわいた熱い空気になって山頂から降りてきます。

このとき、風下(風が吹いてくる側)では気温が上昇するという現象がみられます。

これをフェーン現象と呼んでいます(一言で説明するというのがなかなか難しい現象なので、下の説明を読んでください)

↓専門家の方がくわしく解説している動画がありますのでご覧ください(1分54秒あたりから)

※フェーン現象の説明まとめ

  • ①山をこえようとしている、暖かく湿った空気がある
  • ②暖かく湿った空気が山をかけあがっていく(雨を降らせながら)
  • ③山をかけあがっていくほど空気の温度が下がる(100mごとに0.5度下がる)
  • ④その間ずっと雨を降らせてきたので、だんだん空気は乾いてくる
  • ⑤山の頂上に着いたときにはカラカラに乾いた空気になってる
  • ⑥乾いた空気は、気温の変化の影響をさらに受けやすくなっている(100mごとに1度上がる)
  • ⑦空気が山を下るほど高度は下がり、どんどん気温は上がっていく
  • ⑧空気が山を下っていくときにはカラカラに乾いた空気が吹いてくる
  • ⑨山の下の方(風下)に住んでいる人は暑い風が吹いてきたと感じる(フェーン現象)

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フェーン現象が起こる理由をくわしく解説!

フェーン現象

湿った暖かい空気(雨雲)が山脈などにぶつかると、その空気は山をかけ上がっていくことになります。

空気は雨を降らしながら山をかけ上がっていくので、山の上にまで来たときにはカラカラに乾いた状態になっています。

山頂までのぼった空気は、今度は下に向かって吹き下ろしてきます。

このとき、乾燥した空気というのは、湿っていた時よりも温度が上がりやすくなっています。

そのため、山の上から吹き降ろしてくるとともにどんどん気温が上がってくるのです。

こうなると、山の下の方に住んでいる人たちにとっては、「山の上からあたたかい空気が吹いてきた」という感じになるわけですね。

ちなみに、フェーン現象という言葉の語源は、アルプス山中に吹く風をドイツ語で呼んだ名前です(もともとドイツ語)

ただし、日本語では「フェーン」とかけあわせて「風炎」(ふうえん、ふぅぇん、ふぇーん、フェーン…)というようにおぼえる方がわかりやすかったりします。

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フェーン現象を理解するための4つのポイント

フェーン現象

フェーン現象について理解するためには、次のような「空気の4つの性質」についてしっかり理解しておくことがポイントになります。

フェーン現象を理解するには次の「空気の4つの性質」を理解しよう!

  • ①空気は、上に行くほど温度が下がる
  • ②空気は、暖かいほど水分を多く含むことができる
  • ③空気は、冷えると水が出る
  • ④空気は、乾いているほど温度が上がりやすい

以下、それぞれの性質について簡単にわかりやすく解説しましょう。

①空気は上に行くほど温度が下がる

気圧が低いと空気は気温が下がるという性質があります。

山の上は気温が低いというのはこのせいです。

逆に下に行くと温度は上がります。

理由は「気圧が上がるから」なのですが、ここでは「そういうものなんだ」と理解しておいてください。

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②空気は暖かいほど水分を多く含むことができる

空気は暖かいほど水分をたくさんとりこむことができます。

難しい言葉では「飽和水蒸気量」といいますが、イメージとしては「冷たいスポンジよりも、暖かいスポンジの方がたくさん水を取り込める」という感じでしょうか(実際のスポンジはそんなことはありませんが)

冷たい空気は水を含めないのでいつも乾いています。

冬は乾燥肌がつらい…という方もいらっしゃると思いますが、これは空気の性質によるものというわけです。

③空気は冷えると水が出る

湿った空気が冷えると空気が含んでいられる水分の量が減っていくので、限界を超えた分は水になって出てきてしまいます。

たくさん水をとりこんだスポンジから、ぼたぼたと水がしたたり落ちてくるイメージですね。

ちなみに、冷たい水を入れたコップが結露するのは、コップの周りの空気が冷えてしまって水を含んでいられなくなったからです。

④空気は乾いているほど温度が上がりやすい

空気が冷えて、水を出すときには「凝縮熱(ぎょうしゅくねつ)」というものが出ます。

このとき熱が出ているので、その分だけ温度が下がりづらくなります。

山頂までのぼった空気が吹き降ろしてくるとき、どんどん温度が上がっていくのは凝縮熱によるのです)

以上の4点を抑えれば、フェーン現象はばっちりです!

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フェーン現象をさらにくわしく解説!

フェーン現象

フェーン現象が起きるしくみについて、さらにくわしく説明します(この部分はくわしく知りたい!という人だけ読んでくださいね)

フェーン現象が生じるしくみを、前半(風が山を昇るとき)と、後半(風が山を下りるとき)にわけて説明しましょう。

>>この部分は飛ばす!という方はこちらをクリック(フェーン現象が日本海側に多いのはなぜ?の説明に飛びます)

①前半:風が山を昇るとき

最初におことわりさせてください、この説明では「風=空気」だと思ってください。

風といったら空気の塊が移動している様子を想像してくださいね。

風が山に当たると斜面に沿った風が上に上がっていきます。

ということは、高所に上がったので風が冷えていきます。

これはさっきのポイントで述べました通り、空気の気圧が下がると温度が下がる性質によります。

そして冷えたということは、水分が出ます。

冷たくなった空気は水分を含めなくなり、空気から抜け出た水分は霧や雨となって山の斜面に降り注ぎます。

山の天気は変わりやすいと言われる理由のひとつですね。

こうして山のてっぺんまで来た風は、高所に来て気圧が下がったため冷たくて、水分を出しきっててしまったため乾いています。

これで山のてっぺんに「冷たくて乾いた風」ができました!

フェーン現象の特徴である「熱くて乾いた風」の「乾き」はこれでわかりましたね!

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②後半:風が山を下りるとき

この冷たくて乾いた風が今度は山の向こう側へとくだっていきます。

このとき、風は下に降りていきます。

ということは高度が下がり気圧が高くなるため風が熱くなります。

こちらもポイントで触れましたが、空気が高い場所に行くと冷えるように、逆に空気には低い場所行くと温まる性質もあるのです。

このため冷えていた空気は熱くなって、「熱くて乾いた風」の完成です!

山から下りる風の方が熱い理由

「でも、ちょっと待てよ? もともと暖かかった風が山の上に行って冷えて、下に行って温まったら、もとの気温に戻るだけで熱くはならないんじゃない?」と思った方、鋭いです!

ここでポイントになるのが、4つのポイントで最後に挙げました「空気は湿っているほど気温が下がりづらい性質」です。

思い出してください、風は山の斜面を上っていくときは霧や雨雲として水分を出しながら上っていました。

風が山を昇るときは「湿っていた」ので温度が下がりづらかったのに対して、風が山を下るときは「乾いていた」ので温度が上がりやすかったのです。

この温度差の分だけ、山の上から吹き下ろす風の方が熱くなってしまうというわけです。

(※「風=空気の塊の移動」なので、空気の性質は風にも当てはまるとお考えください)

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フェーン現象が日本海側に多いのはなぜ?

フェーン現象

日本は、国の中央を背骨のように山脈が通っています。

これに加えて、季節風や台風がひんぱんに訪れる日本では、そうした風が山脈にぶちあたることによってフェーン現象がひんぱんに起こるのです。

中でも、北陸地方などの日本海側ではフェーン現象が多く起こっているのですが、なぜ日本海側ではフェーン現象が多いのでしょうか?

その理由をわかりやすく解説していきます。

北アルプス+南風

秋になると北風が吹き始めるように、初夏になると南風が吹きます(理由はちょっとむずかしいので、「そういうもんなんだ」と思ってください)

南から風が吹くと、それが北アルプスの山々にぶつかって、その向こう側の北陸地方でフェーン現象が起こることになりますね。

そのため、北陸地方では夏なのに暑くて乾燥した状態になることがあります。

また温帯低気圧や台風が日本海側に来ると、それらの低気圧に向かって風が吹くため、南からの風が吹きます。

この風も北アルプスを越えるときに、日本海側にはフェーン現象が起こすことになります。

こうした理由で北陸地方は北側なのに太平洋側よりも暑くなったり、夏なのに乾燥したりするんですね。

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なぜ台風で北陸地方にフェーン現象が起きるの?

フェーン現象

一言で言うと、台風がくると南からの風が吹きますので、その風が北アルプスにぶち当たり、山から吹き下ろすときに日本海側の地域にフェーン現象を起こすのです。

「台風で南からの風が吹く理由」を順を追って1つずつ説明しましょう。

風は気圧の高い方から、気圧の低い方に向かって吹く

台風とは、ごく簡単にいうとものすごく風の強い低気圧のことです。

風は、「気圧が高い方」から「気圧が低い方」に向かって吹くという性質があります。

次のようにイメージしてみください。

例えば、ビーズクッションの右側を手で押したら(圧を加えたら=高気圧)クッションの中身のビーズは左側(圧が加わってない方=低気圧な方)に行きますよね。

そういった感じで空気は圧力(気圧)の高い方から低い方に移動するのです。

風が移動するというのは要するに風が吹くということですね。

これが風が吹くしくみです。

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台風=低気圧=台風に向かって風が吹く

台風はものすごい低気圧なので、台風の方向に向かって風が吹くことになります。

(本当は、地球の自転の関係で正しく言うと、台風を中心に渦を巻くような向きで吹きますが、説明が長くなるためはぶきます)

台風が日本海上に到達したとしましょう。

そうすると、その南側の北陸地方では南から風が吹き付けることになります(北陸地方から見て北に位置している台風に向かって風が吹く=南から風が来る)

その風が北アルプスにぶつかり、フェーン現象が起こるというわけですね。

※↓フェーン現象の図

フェーン現象

台風は日本海側から日本列島に侵入してくることが多いので、北陸地方にはフェーン現象が起きやすくなるというわけですね。

台風のせいで電線が切れたりものが壊れたりして火災が起こると、フェーン現象で乾いた熱風が吹いているせいで被害が深刻化しやすいという危険があります。

北陸にお住まいの方はお気をつけてくださいね。

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冬の太平洋側でフェーン現象は起こる?

冬に吹く北からの季節風が日本の中心を走る山々を越えて太平洋側まで辿り着きます。

「あ、風が山を越えたからフェーン現象が起こるんだな」と思って下さったら嬉しいのですが、実はフェーン現象はあまりおこりません。

何故なら冬の北風なので、もともと冷たくて乾いているからです。

実は今まで説明していたフェーン現象は「湿ったフェーン」と呼ばれるもので、元々の風が湿っていないと起こらないケースだけを説明していました。

もちろん湿った風が北から吹き付けた場合には、太平洋側にもフェーン現象は起こりますので、太平洋側にはフェーン現象が起こらない、というわけではありませんよ!

ちなみに勘の鋭い方はお気づきだと思いますが、他方には「乾いたフェーン」というものがあります。

が、こちらはほとんど取り扱われないので割愛しました。

(難しい言葉で説明すると熱力学的断熱変化で起こる湿ったフェーンに対し力学的な理屈で起こるのが乾いたフェーン、となります。

ものすごく簡単に言うと「風がなくても乾いた風が降りてくればとりあえず暑くなるよね」ってことですが、難しいので割愛!)

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フェーン現象についての計算問題の解き方

フェーン現象

ここからはフェーン現象に関する計算問題の解き方を解説しましょう。

※受験生の方向けの少し難しい解説になりますので、興味がない方はスキップしてください。

フェーン現象に関する問題を解く時には、まず問題文を読んで、以下のポイントをおさえましょう。

フェーン現象の計算問題を解く時のポイント(次の4つをまず確認!)

  • ①山に上がる前の空気の温度
  • ②山頂の空気の温度
  • ③ふもとに下がったときの空気の温度
  • ④湿潤断熱減率

湿潤断熱減率は「湿った空気が高度を増すにつれ温度が下がっていく割合」のことです。

減率なので、減っていく割合なのですね。

したがって「湿潤断熱減率が大きい」と言ったら、「温度が下がりやすい」ということですので、記述問題などの際には気を付けましょう。

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山を上るときの穴あき問題

「山を上る前の空気は20℃です」

「この空気は湿っているため、湿潤断熱減率は0.5℃/100mです」

「この空気が山の斜面を上り1000mの高さまで上昇したときの空気の温度を答えよ」

とりあえず何も見ずにやってみてください。

湿潤断熱減率がわかれば簡単です!

「湿潤断熱減率は0.5℃/100m」ということは、空気が100m上がると温度が0.5℃下がるということです。

もう一度言いますがこれは空気の湿度によって決まっています。

今回は1000m上がっているので下がる温度は5℃!

なので正解は20-5で15℃になります。

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フェーン現象に関するかなり難しい問題

フェーン現象に関するかなり難しい問題

海抜0mの高さに20℃の空気の塊がある。

これが風に吹かれて山の斜面を上り、海抜1000mの山の山頂に到達し、その後また山の反対側の海抜0mの高さの地点まで下った。

このとき、この空気は山を越える前と比べてどう変化したか答えよ。

ただし、この空気の湿潤断熱減率は0.5℃/100mとし、斜面を下るときは1.0℃/100mの乾燥断熱減率を適用するものとする。

さっきよりかなり意地悪な問題ですね。

ですが、落ち着いて解けば簡単です。

まず20℃の空気が1000m上がるとき、湿潤断熱減率は0.5なので、0.5×10で5℃下がって、20-5で山頂の空気は15℃になります。

これが下に下っていくときは、1.0×10で10℃上がって、15+10でふもとの空気は25℃。

なので正解は「5℃上昇した」となります。

ぱっと見て難しい問題を見ても、慌てずに落ち着いてひとつずつ前のステップを思い出して、簡単に分解してしまいましょう!

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さらなる発展問題

例えば「海抜500mの場所」から「海抜1500mの山」を越えて「海抜0mの地点」に風が吹いたりすると、数値の計算が変わりますよね。

ぱっと計算できそうですか?

計算問題だけ解けるようにしたり、計算問題ばかりを解いて慣れていたりすると応用問題に弱くなってしまうときもありますが、ここまで細かく仕組みからフェーン現象を一緒に見てきた方たちなら、この程度の応用問題なら楽勝のはずです。

計算の原理や理由を他の人に説明できるくらいに理解できていれば、どんな発展問題も解けます。

テストでわからない問題が出ても、大事なのは慌てないこと。

とりあえず後回しにして、後から落ち着いて取り組みましょう。

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まとめ

フェーン現象

今回はフェーン現象についてご説明しました。

結局よくわからなかった!という方は次の2つだけ理解してください。

結局よくわからなかった…という方はこれだけおぼえて!

  • ①風が山脈にぶつかるとフェーン現象が起きやすい
  • ②フェーン現象は風下に向かって吹く、暖かくて乾燥した風のこと

これだけ覚えていれば教養としては充分です。

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