パトロンとは、「支援者・後援者」という意味を持つ言葉です。
例えば、「あの人は私のパトロンです」というように言うことがありますよね。
これは「彼は私の経済的な後援者である」ということを意味しています(ものすごく簡単にいってしまえば、お金をくれる人という意味)
この「お金をくれる」という点で、最近では女性にお金の援助をする代わりに肉体関係を要求する男=パトロンという意味でも使われるようになっているのに注意が必要です。
この記事では、パトロンという言葉の意味について、歴史的な背景を踏まえた上で説明していきます。
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パトロンの意味とは?
パトロンとは「経済的な支援者・後援者」を意味する言葉です。
もともとは権力を持った人(王族・諸侯・資産家)が芸術家や音楽家に与える支援を意味する言葉でした。
とくにヨーロッパでは「知名度やお金はないけれど、才能がある芸術家をお金で支援する」ということが、昔の貴族では立派な行為とされてきたという伝統があります。
現在のパトロンの意味は女性の経済的援助?
ただし、現在このパトロンという言葉は、女性との援助交際を意味することもあります。
例えば、「彼女にはパトロンがいる」という風に言ってしまうと、「あの女性は金づるのの男がいる」というような意味になってしまうがちなので注意が必要です。
また、女性が「彼は私のパトロンなのよ」と言った場合、芸術家や音楽家でもない限り、その関係性を疑われかねません。
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昔のパトロンの意味は芸術家の支援者
中世ヨーロッパ~る根さんの時代は「パトロン」といえば「芸術家を自分の家で養ってあげられるぐらいの金持ち」のことをいいました。
例えば、有名な芸術家であるレオナルド・ダ・ヴィンチには、当時のヨーロッパの大富豪であったメディチ家の支援を受けていたとされています。
同じような言葉で「rich(リッチ)」という言葉もありますが、これはパトロンとは少し意味が違います。
パトロンはただ単にお金を持っているだけではダメで、芸術や音楽の才能に秀でた人のために支援する人という意味があるためです。
つまり、パトロンといわれるためには、お金だけではなくて知識や教養も必要だったというわけですね。
芸術家や音楽家は唯一無二のものを生み出す人物であるにもかかわらず、その業績が評価されるまでには時間がかかります。
そこで、お金を持っているパトロンが彼らを援助してきたという歴史があるのです。
パトロンの語源とは?もともと何語?
パトロンとは、英語では「patron」といいますが、これはラテン語の「pater(パテル)」に由来します。
「パテル」はラテン語で「父親」という意味がある言葉なのですが、そこから転じてパトロンは「父親のような存在」という意味を表す「patronus(パトロネス)」に派生しました。
父親のような存在=父親は子供を援助する存在=人に対して経済的な援助をしている人、というように使われるようになったというわけです。
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パトロンという言葉の使い方を例文で解説!
パトロンという言葉は最近では様々な場面で使われるようになりました。
従来の意味は、「ゴッホのパトロンは弟のパトがつとめていた」というように支援者という意味で使われていました。
最近では、「彼女のパトロンは六本木の資産家だ」というようないい方もよく聞きますね。
この時、このパトロンは愛人関係にある人という意味になります。
そのため、最近ではパトロンという言葉に悪い意味で性的な意味が加わっています。
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まとめ
今回は、パトロンという言葉の意味と具体例について解説しました。
本文で紹介しましたが、パトロンの基本的な意味は支援者です。
パトロンは昔の意味とは違い、性的な意味にとられる可能性もある言葉なので注意して使いましょう。