「ジョハリの窓」とは、周りの人とのコミュニケーションを上手に取れるようになるためのツールのようなものです。
自分自身を4つの「窓」として分類することが、本当の自分を知る手がかりとなります。
周りの人とコミュニケーションを取ることがちょっと苦手…という方も、本当の自分を知ることができれば、人との関わり方が上手になれますよ。
この記事では、「ジョハリの窓」の具体的なやり方をわかりやすく解説します。
ぜひ参考にしてくださいね。
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「ジョハリの窓」とは?簡単にわかりやすく解説!
「ジョハリの窓」って何?心理学?
実は難しく考える必要なんてないんです。
ちょっとした自分探しを楽しんでみませんか?
さあ、実際に自分の「ジョハリの窓」について考えてみましょう。
「ジョハリの窓」は、次の①~⑥のステップで作業していきます。
ジョハリの窓の6ステップ
- ①グループワーク参加者を集める
- ②性格リストを作る
- ③参加者にメモ用紙とジョハリの窓1枚ずつを配る
- ④メモ用紙に、②の性格リストから自分に当てはまる性格を記入する
- ⑤メモ用紙に他のメンバーに当てはまる性格を記入して、その人に渡す
- ⑥ジョハリの窓に記入していく
では、それぞれのステップで行うことや注意点について順番に解説していきます。
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①グループワーク参加者を集める
4~10人くらいまでの知り合いを集めます。
少なすぎても多すぎてもうまくいきませんので、このぐらいの人数ががちょうどよいでしょう。
ジョハリの窓では「他人から見た自分」と「自分で理解している自分」の違いを知ることが重要ですので、普段からあなたのことをよく知っている人たちで構成されるグループワークで行うのが適切です。
②性格リストを作る
次に、性格リストを作ります。
性格リストには、人間の性格に関する単語を30個程度書きだしておきます。
ホワイトボードなどに書き出してみんなに見える場所に置きましょう。
例えば「真面目」「親切」「プライドが高い」「責任感がある」「落ち着きがない」「明るい」「頑固」などです。
③参加者にメモ用紙(人数分)とジョハリの窓1枚を配る
参加者にメモ用紙とジョハリの窓ワークシートを1枚ずつ配りましょう。
ジョハリの窓ワークシートは、上の図のように4分割の図で書きます。
A. 開放の窓・B. 盲点の窓・C. 秘密の窓・D. 未知の窓の4つに分類しておきましょう。
↓下記のようなワークシートを使うと便利ですが、単に白紙を四分割する線を引くだけでも構いません。
④メモ用紙に自分に当てはまる性格を記入する
まずは性格リストの中から、「自分では自分の性格はこれだと思う」というものを選び、1枚目のメモ用紙にメモしておきます。
正直にありのままを書くようにしましょう。
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⑤メモ用紙に他のメンバーに当てはまる性格を記入して、その人に渡す
今度は、自分以外の人の性格について、性格リストから選んで記入しましょう。
ジョハリの窓は「まわりからみたときの自分の性格」を知るために行うものですから、遠慮してはあまり意味がありません。
記入した人の名前が分からないようにしておくなどして、相手に遠慮したり、気をつかったりする必要がないかたちにしましょう。
メモ用紙に記入したら、その人にそのメモは渡してください。
⑥ジョハリの窓に記入していく
ここまでで準備は完了です。
次の項目で説明するルールに従って、ジョハリの窓に記入をしていきましょう。
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「ジョハリの窓」への記入ルール
上の手順の①~⑤までが終わったら、次のルールに従ってジョハリの窓のワークシート(単に白紙を4分割する線をひくだけでも構いません)に記入していってください。
A.「開放の窓」には、自分も他のメンバーも書いた性格を記入
左上の「開放の窓」には、自分で思っている自分の性格と、まわりが思っているあなたの性格で一致しているものを記入します。
ただし、必ずしもそこに記入されているあなたが「理想のあなた」であるかはわかりません。
あくまでも現状分析として、解放の窓は、あなたのあなた自身に対する認識と、まわりのあなたに関する認識の一致点ということがいえるでしょう。
B.「盲点の窓」には、他のメンバーが書いていて、自分は書いていない性格を記入
次に、右上の「盲点の窓」に、「他のメンバーが書いているけれど、自分では書いていない性格」を記入してください。
盲点の窓にあるのは「自分では気づいていないけれど、まわりは気づいているあなた」です。
ひょっとしたら「自分がこんな風に思われているなんて」とびっくりすることもあるかもしれませんが、それは大切な気づきです。
自分の普段の行動から、相手にそのような印象をあたえる言動がなかったか?を反省するきっかけにしてください。
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C.「秘密の窓」には、自分が書いていて他のメンバーが書いていない性格を記入
左下の「秘密の窓」には、自分は書いているけれど、ほかの人は書いていない性格を記入してください。
秘密の窓に書かれた性格は、自分では知っている自分だけど、他人には見せていない自分です。
ひょっとしたら、あなたが他人に知られたくない、隠したい過去に関係する性格なのかもしれません。
D.「未知の窓」には、誰も書いていない性格を記入します
右下の「未知の窓」には、性格リストにはあるけれど、あなたの性格としては誰も選んでいないものを書きます。
例えば、性格リストに「謙虚」・「ほがらか」・「親切」という3つがあったとしましょう。
このときにあなた自身は「謙虚」と書いていて、ほかのメンバーの人は「ほがらか」と書いていたとします。
このとき「親切」は誰も選んでいない状態ですので、この「親切」を未知の窓に書いてください。
未知の窓に記入される性格は、「あなた自身も含めて、まだあ誰も知らないあなた」です。
一見、あなたとはまったく関係のない性格のようですが、実は「なりたい自分」だったりします。
これでジョハリの窓が完成します。
出来上がった【ジョハリの窓】を見れば、自分が思っている自分と他のメンバーが思っている自分の中で、違う点がはっきりと見えてきます。
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「ジョハリの窓」を作る目的は何?
人と関わっていく中で、自分は他人からどんなふうに思われているのだろう?
ふと気になるときがありませんか?
「ジョハリの窓」は、それを知る最適なツールなんです。
ジョハリの窓のワークを行うことによって、次の4つのことを知ることができます。
ジョハリの窓でわかること
- ①自分も他人も知っている自己
- ②自分は気がついていないが、他人は知っている自己
- ③自分は知っているが、他人は気づいていない自己
- ④誰からもまだ知られていない自己
以下、それぞれの「自己」の意味について簡単に説明しましょう。
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①自分も他人も知っている自己
「自分のことは自分が一番わかっている」と感じている人がほとんどだと思いますが、ジョハリの窓のワークで実際に紙に書き出してみると、「うーん…」となってしまう人がほとんどです。
自分という人間がどういう人間なのか?を冷静に分析することで、自分がどういうことにストレスを感じる傾向があるのか、どういう仕事が得意なのか、といったことを知ることができます。
②自分は気がついていないが、他人は知っている自己
「自分は人からどう思われてるのだろう」と気になっている人は多いと思います。
「ジョハリの窓」で一番知りたいこと、知ってほしいことは、実はこれなんです!
他人からどう思われているかを知ることで、誤解されている点を改善できたり、相手との関わりあい方について、考え直したりすることができます。
③自分は知っているが、他人は気づいていない自己
誰にでも「他人に見せていない姿」というものがありますよね。
あなたの「裏の顔」なのかもしれません。
「実は、私って嫌な奴なんです」
「いやいや、意外といい奴なんだけどなあ」
ひとそれぞれでしょうが、実は知ってほしい部分だったりするのです。
これまで隠してきた自分を開示することで、周りの人ともっと深く付きあうことができるようになります。
④誰からもまだ知られていない自己
「自分も知らない自分自身」は隠されています。
これはもう、謎の部分です。
でも、心のどこかに持っている本質だったりして…。
「ジョハリの窓」から「他人だけが知っている自己」や「自分だけが知っている自己」を知ることで、「自分も他人も知っている自己」の領域が広がります。
当然、それによって「誰からも知られていない自己」の領域が小さくなります。
その領域が小さくなればなるほど、自分自身への「気づき」が増えることに繋がるのです。
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コミュニケーションツールとしての「ジョハリの窓」
「ジョハリの窓」を使って本当の自分を知ることは、周りの人と上手にコミュニケーションを取ることにつながります。
人は誰でも他人と関わり合いながら暮らしています。
「誰とも話さなくても平気」という人でも、本当は話したい時が少しぐらいあるはず。
いいことや嬉しいことがあったとき、誰かに話したくなりませんか?
周りの人とコミュニケーションを取ることがちょっと苦手な方。
「ジョハリの窓」を使ってコミュニケーション上手になってみませんか。
「自分を知る」ってどうして必要なの?
ジョハリの窓で「自分探し」をすることが必要である理由としては、次のようなことがあります。
ジョハリの窓が「自分探し」に役立つ理由
- 自分はどういう人なのかって、わかっているようでわからないから
- 他人の前では、ついつい、いいところだけを見せたり、嫌なところに目をつぶったりしがちだから
- 「自分はこういう人だ」と考えながら毎日を過ごしている訳ではないが、時には自分を振り返ることが必要だから
- 「実は、他人に誤解されたままなのかもしれない。」という疑問を解決するために
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「自分を知る」イコール「他人を知る」
「自分を知る」って簡単なようで結構難しい。
どうしても感情が入ってしまいます。
だから、この「ジョハリの窓」を使って他人の意見を聞いてみることが重要なんです。
自分以外の人がどんなふうに自分を見ているのか。
「他人を知る」ことによって「自分を知る」ことができるのです。
何だか難しそう…と感じてしまった方へ
自分が知っている「自分」と周りの人が知っている「自分」とのズレを知る必要がある。
なんていうと、すごく難しいことみたいですよね。
じゃあ、「簡単な方法ってないの?」。
そこで、考えられたのが「ジョハリの窓」なんです。
「ジョハリの窓」を使えば、簡単に今まで気づかなかった自分を知ることができるのです。
必要なのは紙と鉛筆だけ
「ジョハリの窓」を使って、本当の自分を知るために、必要なのは紙と鉛筆だけです。
むずかしく考えなくていいのです。
…というより、むずかしく考えない方が、いい効果が現れます。
少しは「ジョハリの窓」についてわかってきたでしょうか。
思ったよりむずかしくないでしょ?
とりあえず、やってみようよ。
そんな感じです。
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「ジョハリの窓」の豆知識
ここまで読んで、「ちょっと難しいかも?なんか疲れちゃった」と思った方、ちょっとブレイクタイムです。
ここでは「ジョハリの窓」の豆知識をお教えしましょう。
ちょっとした雑学っぽい程度ですけどね。
「ジョハリ」ってどういう意味?地名?人名?
「ジョハリの窓」とは、1955年にアメリカの心理学者「ジョセフ・ルフト」と「ハリー・インガム 」が発表した自分を知るための心理学の手法なんです。
「そんな前からあるんだ!」って、ちょっとびっくりしますよね。
心理学って、日本では最近まであんまり注目されてなかったから、知られていないだけなんです。
「ジョハリ」の意味は?
ところで「ジョハリ」って何語なんでしょうか?
アメリカ人が考え出したから英語?
昔だから、ラテン語とかってやつ?
いいえ違います。
実は「ジョハリ」は提案した2人の名前を組み合わせたものです。
何語ってこともなく、深い意味もなく、地名でもない。
人名といえば人名ですが、『ジョハリさん』がいるわけでもありません。
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まとめ
今回は、「ジョハリの窓」について解説しました。
誰でも、時には自分を振り返ってみることが必要です。
「ジョハリの窓」について興味を持った方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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