コンプライアンス(法令遵守)とは、ごく簡単にいうと「きちんと法律のルールを守って活動しましょう」という意味です。
例えば、決められた労働時間以上に会社員を働かせてしまうと、ブラック企業というということがありますよね。
これは労働法という法律のルールを破ってしまっているので「コンプライアンス違反」といわれてしまうわけです。
この記事では、コンプライアンスの具体的な意味や、ビジネス現場での使用例について紹介しますので、参考にしてみてください。
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コンプライアンスの意味とは?簡単にわかりやすく解説!
冒頭でも見たように、コンプライアンスとは、ごく簡単に言えば「きちんと法律を守りましょう」という意味になります。
「そんなの当たり前なのでは?」と思われるかもしれませんが、企業活動においては「長年うちの会社ではこういうかたちでやってきたのだから」という理由で法律のルールが守られていないケースが少なくないのです。
実際にブラック企業といわれる企業が話題とひんぱんになるように、法律を守らずに経営している会社というのは意外と多いものなのです。
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コンプライアンスで問題となるのは「グレーゾーン」のルール
もちろん、企業としても刑罰が科せられてしまうような重い法律違反を犯すようなことはめったにありません。
しかし、「刑罰はないけれど法律で禁止されているようなルール=いわゆるグレーゾーン」といわれるルールについては、守られていないケースがとても多いのです。
例えば、育休や産休といった休暇制度は、男性・女性を問わずに取得できるというのが法律上のルールです。
しかし、実際には「男性が有給や育休をとるなんて非常識だ」というように空気があって、事実上育休や産休が取得できないということは少なくありません。
法律上も、従業員の側が自分から休みを取りたいと言い出さない限りは、明確に企業を罰することができないため、グレーゾーンとなってしまうことがあるのです。
このように、コンプライアンスが問題となるケースというのは、解決がむずかしい微妙な問題で生じやすい傾向がありますす。
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なぜ企業はコンプライアンス違反を犯すのか
従業員の立場としては、コンプライアンスを守るための仕組みがきちんとしている会社であれば、安心して働くことができるのは間違いないでしょう。
しかし、従業員にとって利益になることは、多くの場合は企業にとってはマイナスになることです(ただし、これは後で見るように短期的な視点だけで見た場合の話です)
例えば、すべての人が育休や産休、有給休暇などを法律のルール通りに取得するようになったら、企業からしたら従業員に働いてもらう時間数が今よりぐっと少なくなってしまいます。
このような理由から、企業はコンプライアンス違反を犯してしまう可能性があります。
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長期の目線で見ると、コンプライアンスは企業にも利益になること
一方で、より長期の目線で見たときには、従業員側の利益と企業側の利益は一致することが少なくありません。
例えば、育休や産休を100%取得させることを徹底させた企業があったとしたら、長い目で見れば「そういう会社で働きたい」という人はたくさんいるでしょうから、今よりも優秀な人たちが従業員として入社してきてくれるかもしれません。
このように、コンプライアンスは法律を守りましょうというごく当たり前の意味でがありますが、長期の目線で見れば企業にとってもプラスに働く可能性があるのです。
就業規則・倫理規則・社会規範など、会社の中で守るべきルールを作る立場にいる人は、長い目で見て組織の設計や運営をしていくことが求められるといえるでしょう。
これが、コンプライアンスという言葉が持つ本来の意味なのです。
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コンプライアンスという言葉の使い方を具体例で紹介!
上でも見たように、コンプライアンスという言葉は「法律やルールを守って働きましょう」という意味があります。
以下では、ビジネスの現場でコンプライアンスという言葉が使われる具体的な例を紹介しましょう。
①一般的な職場での例
どのような会社でも、従業員の就労時間(働かせる時間)は法律できめられている時間内に納めなくてはなりません。
企業全体や、企業の管理者がそういったルールに違反して無理に従業員を働かせたような場合には「コンプライアンス違反」となります。
このようなかたちで企業側のコンプライアンス違反が明るみに出ると、その企業に対する社会のイメージを大きく傷つけることになるため、重大な損害が生じる可能性があります。
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②医療・看護現場におけるコンプライアンスの意味
医療や看護の現場においては、コンプライアンスが非常に重要視されています。
なぜなら、法律やルールを守ることで医療事故の可能性(リスク)を排除しているからです。
また、一般の人からは意外な言葉の使い方かも知れませんが、「用法用量を守って正しく薬を飲んでいる患者さん」に対して、「コンプライアンスが良い」と言うことがあります。
用法用量というルールをきちんと守っているという意味ですね。
逆に、用法用量を守って正しく薬を飲んでない患者さんは「コンプライアンスが悪い」と言うことがあります。
医療現場においては、患者さんも含めてみんなでコンプライアンスを守る、という考え方が浸透しているのです。
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コンプライアンスが問題となったニュースの具体例
企業の不祥事が相次いでいる昨今では、コンプライアンスという言葉を新聞やビジネス雑誌などで目にしないことはないほどです。
実際、最近は日本大学のアメフト事件が起こった際には、日本大学のコンプライアンスが問われました。
この事件は、日大のアメフト選手が相手選手に対してルールを犯してタックルをした問題です。
アメフトのタックルは、相手選手にけがを負わせて選手生命を奪う行為というだけでなく、命の危険さえある行為です。
もちろん、アメフトにはルールがありますから、この日本大学の選手はコンプライアンスを守っていなかったことになります。
結果として、この選手はコンプライアンスを問われることになり、実際記者会見まで行って謝罪をするに至りました。
このように、コンプライアンスを守らないということは社会から糾弾される可能性があるため、きちんと言葉の意味を理解しておく必要があります。
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まとめ
今回は、コンプライアンスの意味について解説しました。
本文で紹介しましたが、コンプライアンスは法令やルールを守るという意味で、近年重要性が高まっている考え方です。
コンプライアンスを守らないと、社会問題に発展する可能性もありますから、よく意味を理解していなかったという方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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